国際交流 タイ国訪問7日目
午前はアユタヤにある農業学習センターを訪問し、ホストファミリーのきょうだいとともにタイの農業や伝統文化を体験しました。生徒たちは、地域の特産品であるカイケム(塩漬け卵)の作り方を学び、丁寧に指導を受けながら、その工程を実際に体験しました。また、ヤシの葉を使った「パラータピアン(金魚の飾り)」作りにも挑戦し、タイの人々が大切に受け継いできた伝統工芸の魅力に触れることができました。さらに、タイの家庭で親しまれる「カリーパフ」の調理体験では、スパイシーで馴染みのある味に驚きつつ、食文化の違いを楽しむ姿が印象的でした。田植えの見学では、農業が地域社会を支える重要な役割を果たしていることを学び、暮らしと自然のつながりについて考えるきっかけとなりました。
午後は現地校でレクリエーション大会が行われ、タイの生徒たちとともにさまざまなゲームを楽しみました。日本でも馴染みのあるスイカ割りに似たゲームでは、生徒たちはすぐにリラックスし、自然と笑顔が広がりました。一方、腰にナスをぶら下げて行うゴルフや、手を使わずにフラフープを一列になって通すゲームなど、タイならではのユーモアあふれるアクティビティには、生徒たちの笑い声が絶えませんでした。これらの活動を通じて、言葉を超えて協力し合う楽しさを体感し、生徒同士だけでなく、タイの生徒との友情も一層深まったようです。
夜には、現地校の先生方が企画・運営してくださったお別れパーティーが行われました。タイの生徒や先生方による美しい生演奏が会場を包み込み、日本の生徒たちは、日本舞踊とソーラン節を披露し、これまでの感謝の思いを精一杯表現しました。タイの先生方が心を込めて準備してくださった温かい雰囲気の中で、最後には全員で踊り、笑顔と歓声があふれるひとときを過ごしました。しかし、ホストファミリーやタイの生徒たちとのお別れが近づくと、生徒たちは感極まり涙ぐむ姿も見られました。それでも、「また会いたい」「この経験を大切にしたい」と語る生徒たちの姿が印象的でした。
今回のホームステイプログラムでは、ホストファミリーの皆さまの温かい受け入れが、生徒たちにとって特別な学びと成長の機会を与えてくれました。滞在中、家族の一員のように接していただき、生徒たちは家庭生活を通じてタイの文化や暮らしを実感するとともに、人と人とのつながりの大切さを深く学びました。ホストファミリーの皆さまの優しさとおもてなしに触れた生徒たちは、この貴重な経験を心に刻み、日本に帰国後も新たな目標に向かって取り組むことでしょう。
また、今回のホームステイは、単なる文化交流にとどまらず、「人と人とが触れ合うことで生まれる学び」を実現する貴重なプログラムであることを改めて実感しました。生徒たちは、タイでの経験を糧に、広い視野と深い感謝の気持ちをもってこれからの活動に取り組んでいきます。このような素晴らしい機会を提供してくださったホストファミリーや現地校の先生方に、心より感謝申し上げます。